秘書検定の難易度と試験内容

・秘書検定の概要と難易度

秘書検定は、学歴や職歴・年齢・性別・国籍による制限がないため誰でも受検することができます。秘書検定には4つの級があり、難易度は3級<2級<準1級<1級の順になっています。3級、2級は筆記試験のみですが、準1級と1級は筆記試験(一次試験)のあとに面接試験(二次試験)があり難易度もグッと上がります。

 

3級

社会人なら身につけておくべき、日常生活にも活かせる敬語や手紙の書き方など基本的な知識が問われます。

2級

接客時や電話時など、複雑な場面設定ごとに対応の応用が必要な試験問題であったり、上司を含む自分の周囲の人が効率よく仕事をするために優先順位をつけ判断するスキルが求められます。秘書検定の中で最も受検者数が多く人気が高い級で、履歴書への記載時に「おっ」と思ってもらえる最低ラインでもあります。

準1級

社会人として働くうえでの物事の判断力や対応力がより求められます。また、面接試験(二次試験)もあるので、ロールプレイングを通して実際の身だしなみや話し方、表情や表現力も審査されます。

1級

上級秘書としての能力を求められます。秘書としての職務の理解や秘書業務の専門的知識・技能は当然発揮し、且つ上司の仕事も十分に理解した判断力や先を見据え多面的な思考ができる。そうした能力の認定がされているのが秘書検定1級です。また筆記試験が全問記述式のため、「なんとなく」や「ヤマ勘」では合格できません。面接試験でもより完璧な言葉遣いを追求したうえで自信と余裕のある振る舞いも求められます。


・秘書検定の試験内容

3級と2級は筆記試験のみで、準1級と1級から筆記試験に加え面接試験が行われます。
また3級から準1級の筆記試験はマークシート式ですが1級は全問記述式です。

筆記試験

難易度は違えど全級とも下記5項目に対する理解技能が問われます。また、5項目はそれぞれ【理論】【実技】に領域区分され、各60%以上の正答率が合格基準です。一方が80%以上正解しても、もう一方が40%の正解ですと合格基準には満たないため全体的に問題をカバーし理解する必要があります。

1.必要とされる資質【理論】

上司の職務権限を守り、上司の立場を理解し適切なサポートをすることや、自身の行動力・洞察力・判断力・記憶力などが問われます。また、気配り上手で清潔感のある身だしなみ、良識を持ち合わせている人柄が求められます。

2.職務知識【理論】

上司の周辺雑務をこなすなどで仕事を間接的に補佐する「間接補佐型秘書」としての役割や、秘書業務の中で日常的に行う定型業務、来客や災害などの予期せぬ事態に対応する非定型業務について問われます。

3.一般知識【理論】

上司や周囲の人との話題を理解するための社会常識や時事問題について問われます。特に社会常識として、会社の各部署の業務内容や組織形態、債務会計や人事用語などの知識が必要になります。

4.マナー・接遇【実技】

上司や周囲の人と人間関係を構築する上で必要な知識やビジネスマナー、電話応対や来客対応時に適切な敬語が使えるか、席次など接待で必要な知識があるかが問われます。

5.技能【実技】

会議運営やビジネス文書、グラフ作成や出張管理、事務用品の管理について問われます。特にビジネス文書については社内文書・社外文書の使い分けや、「秘」文書の適切な取り扱いができるよう求められます。